結局、その後もマリアとは、何度となく身体を重ねた。

他のすべての女性の例に漏れず、マリアも、俺との夜を過ごすたびに、俺に対して強烈な恋心を抱くようになったことは一目瞭然だった。
彼女の世界は、俺を中心に回りはじめたのだ。

さて。

ここで、2009年6月5日の出来事を記しておく。

その日俺は、某所で行われる友人のバースデーパーティーに招待されていた。

車を運転して向かうため、帰りは運転代行に頼らざるを得ない。

そこでふと頭に浮かんだのが、マリアの存在だった。

呑んで酔っぱらったあと、近くに泊まれる場所があれば好都合なのだが、、、そう。マリアは、パーティー会場の近くのマンションに住んでいる。

俺は一計を企て、彼女に一通のメールを送った。

Date : 2009年6月5日 19:54
To : マリア
Subject : 無題

今夜、オマエの部屋に泊めてくれる?

約一時間後、マリアから返信されてきたメールが以下。

彼氏になってくれたら泊めてあげる♥

…俺は既に、とんでもない「面倒なこと」に巻き込まれてしまっているようだ。