事の発端となったのは、俺のツイートに対する彼女のリプライだった。
そう。最初に絡んできたのは彼女のほうからだった。
いつの頃からか、彼女は何度となく俺のツイートにレスポンスを返すようになっていて、俺も彼女の存在を意識するようになっていた。ただ、興味を惹かれていたことは確かだが、顔もわからない女性を無闇に追いかけるような真似はしない。
多くの女性 Twiiter ユーザーの例に漏れず、彼女は本名も顔写真も公開していなかったため、当初はまったくどういう人物か見当もつかなかった。
しかし、彼女のツイートの内容やプロフィールなどから、ある程度のルックスを誇る美しい女性だろうと目論んだ俺は、彼女へのアプローチを企てることにした。
さて。ここでは仮に、彼女の名前を『横峯さくら』としよう。
その名のとおり、彼女がプロゴルファーの横峯さくらさんに似た女性であることに由来している。
タイミングよく Twitter 上でオフ会が企画され、『横峯さくら』もそのオフ会に興味を持っていることを知った俺は、そのチャンスを逃さず、彼女にダイレクトメッセージを送った。
その内容は以下。
2010年8月11日7時47分。
おっはー。(←古い?(笑))
●●さん、20日に開催される Twitter 飲み会ってヤツに参加するの?
俺も興味あるんだけど、●●さんが行くなら俺も参加してみようかなぁ~っと思って DM 送った次第です。
知り合いが誰もいないのも微妙じゃん?
よかったら一緒に参加してみません?
別に彼女に断られても、また他の女性にまったく同じメッセージを送ろうと考えていたため、特に何のトリックも使わず、単刀直入に、ストレートに誘った。
その日の午後、仕事が終わった後に Twitter をチェックすると、彼女からの返信が届いていた。
2010年8月11日16時42分。
こんにちはー。20日の飲み会、私も初参加で知り合いいないから、どうするか迷ってたの。じゃぁ、一緒に参加しましょう♪
夏紀さんが来てくれるならちょっと心強いな(*^_^*)
話が早い。
理想的なリアクションだ。
俺はさらにもう一歩踏み込んだ。
2010年8月12日0時10分。
お!
なかなかノリがいいね?
20:00時に集合らしいけど、その前に2人で待ち合わせしませんか?
彼女の返事はもちろん「OK」だ。
楽勝だった。
その後も幾度かのダイレクトメッセージのやり取りを繰り返し、待ち合わせ場所を決め、実際に逢う約束を取り付けることに成功。
すべてが計算通りの展開だった。
続く。