アユミが「元カレ」と別れる決断をした理由。
そこには大きな原因があった。

相性が最悪だったことはもちろんだが、「性の不一致」という簡単な一言では済まない複雑な問題が潜んでいた。

以下に語る衝撃の事実を知れば、あなたも、元カレとの別れを提案した俺の意見に賛同することになるだろう。

元カレとの初めての夜。彼は、アユミに向かって恐るべき発言をした。

「避妊するの久しぶりだから、大丈夫かな…」

その言葉を聞いてアユミは絶句する。
彼はさらに続けて「前につけたのいつだか覚えてないし」と口走る。

後にアユミはそのときの出来事を「恐かった。恐すぎた!」と語った。…それは当然だろう。
「頭の中が真っ白になって、気が遠のいた」とアユミ。

「避妊をしたことが無い?」
「なんで?」
「ってか、もしかして童貞!?」

彼女の心配をよそに、元カレは一生懸命、コンドームを装着するために奮闘中。
この待ち時間は何気に気まずいもの。できることなら、なるべく素早く済ませたい。そう思うだろう?
「…それにしても、遅い。遅過ぎる!」アユミは、思考を巡らせて天井を眺めていた視線を、ふと彼に向けた。

そこで彼女は、さらに驚愕の光景を目にした。

せっかくコンパクトに収まっているコンドームを、丁寧に伸ばし、それをまるで、靴下を履くように着用する光景を!

彼女にとって、元カレとのセックスは「カオス(混沌)」と化してしまった。

そして、元カレと付き合っている三ヶ月間、「靴下着用方式」による違和感、不快感に悩まされ続けることになるのだった。

アーメン。