すっげぇドラマティックだった!
俺、マジでかなりビビってる!

今から書くのは、8月31日から、昨日、9月15日まで、約二週間のうちに起こった出来事だ。

2008年8月31日。

その日、俺のパソコンに送られてきた一件のメッセージがすべての発端になった。

メッセージの送信者の名前は「hitomi*」と書かれている。それを見て、一瞬、俺の思考が停止した。

「ヒトミ」という名の女性は何人か知っているが、このサイン、アルファベットの「hitomi」の最後に、「*(アスタリスク)」を付ける女性は、少なくとも、俺が知る限りではただ一人。

数年前、ある日突然音信不通になり、俺の前から姿を消した一人の女性がいる。それが彼女、ヒトミさんだ。

彼女は当時、某有名企業の社長秘書を務め、仕事も、プライベートも、完璧にこなすキャリアウーマンで、男性からも女性からも慕われ、多くの人達にとって憧れの存在、まさに【才色兼備】という言葉がよく似合うパーフェクトな女性だった。

俺とヒトミさんはかなり親密な交際を続けていたが、別れはあまりにも唐突に訪れた。
ヒトミさんから俺の元に送られてきた一件のメール。
そこには、もう俺とは会わないこと、連絡もしない旨、そして最後に「さよなら」とだけ書かれていた。

俺はヒトミさんにフラれた。一方的に。しかも最悪の方法で。

電話は着信拒否、メールを送っても宛先不明で届かず、俺は完全に連絡手段を失った。

もちろん、原因は俺にある。

当時の俺は、若いが故に、女性に対する誠意や思いやり、マナーや気配りが無く、恋愛の作法などをまったく身につけていなかった。そして最大の原因は、ただ単純に彼女への愛情不足。それに尽きる。

今では、ああして一方的に別れを告げたのは、傲慢な俺を戒めるヒトミさんなりの手段だったのだと理解している。

失恋の痛手は次の恋が埋め合わせてくれたが、ヒトミさんの存在を忘れたことは無かった。

そもそも、このサイトは、俺がヒトミさんから受けた影響、ヒラメキやインスピレーション、そこから得たアイディアが発端となっており、恋愛心理に精通しているヒトミさんの思考を模した、と言っても過言でないほどだ。

その彼女から…。
ヒトミさんから…。
連絡が来た…!!
このときの俺の驚きが如何ほどであったか、想像してもらえるだろうか?

さらに後日、9月2日、深夜。

メールチェックをすると、見慣れないアドレスからの送信が一件あった。すぐにヒトミさんからだとわかった。

お返事遅くなってごめんなさい。
仕事が忙しくてなかなか自由な時間がなくて…

それにしても突然びっくりしたでしょう。
何年ぶりかしら?
ふと懐かしくなって訪れてみたの。
夏紀は相変わらず元気そうで安心しました。

お互いにいっぱい話したい事があるよね。
仕事が忙しいのでなかなか時間が取りにくいけどなんとか調整するので。

お会いできるのを楽しみにしてます。

送信日時:2008/09/01 (Mon) 23:16:12

男ってホントに単純だ。

自分でもつくづくそう思う。

「お会いできるのを楽しみにしています」

そのたった一言で、俺は舞い上がり、興奮が冷めず、その日、深夜3時(27:00h)を過ぎても眠りにつくことができなかった。